「占いサイトで高額なポイント購入を促された」「鑑定士に不安を煽られ、言われるがまま商品を買ってしまった」など、占いに関する金銭トラブルでお悩みではありませんか?それは巧妙に仕組まれた占い詐欺かもしれません。この記事では、法律のプロが、実際に使われる危険な手口5選から、ご自身が被害者か判断できるチェックリストまでを詳しく解説します。結論として、占い詐欺の被害金は、クーリングオフが適用されないケースでも返金を諦める必要はありません。弁護士による交渉や法的手続きといった具体的な返金請求方法と、消費者センターや警察などの公的な相談先まで網羅的に紹介します。一人で抱え込まず、まずはお金を取り戻すための正しい知識を身につけましょう。
占い詐欺とは?急増する被害の現状と霊感商法との違い
「占いで高額なお金を使ってしまった」「占い師の言う通りにしたのに状況が良くならない」そんな経験はありませんか?単に占いが当たらなかったという話ではなく、もしかしたらそれは巧妙に仕組まれた「占い詐欺」かもしれません。ここでは、占い詐欺の定義や急増する被害の現状、そして混同されがちな霊感商法との違いについて、法律のプロの視点から詳しく解説します。
占い詐欺の定義と法的問題点
占い詐欺とは、占い師を名乗る人物が、相談者の悩みや不安な心理状態を利用し、意図的に虚偽の鑑定結果を伝えたり、運勢を好転させるなどと偽って不必要な高額商品やサービスを購入させたりして、金銭を騙し取る行為を指します。占い行為そのものは、個人の判断や満足に委ねられるため、直ちに違法となるわけではありません。しかし、相手を騙して財産を交付させる「欺罔(ぎもう)行為」があったと認められれば、刑法の詐欺罪(刑法246条)に該当する可能性があります。
また、不安を煽って不当に高額な契約を結ばせる行為は、消費者契約法における不当な勧誘行為にあたり、契約の取り消しが認められるケースもあります。ただし、「鑑定結果」という不確実なものを根拠とするため、どこからが詐欺にあたるのか、その立証が難しいという側面も持っています。
被害が急増している背景と現状
近年、占い詐欺の被害相談は増加傾向にあります。特に、スマートフォンで手軽に利用できるチャット占いや占いアプリ、占いサイトの普及が、被害の急増に拍車をかけています。顔が見えない相手とテキストだけでやり取りするため、詐欺師は正体を隠しやすく、相談者は心理的に依存させられやすい環境にあります。
国民生活センターに寄せられる相談内容を見ると、無料鑑定をきっかけに高額な有料サービスへ誘導されたり、ポイントを次々と購入させられたりするケースが後を絶ちません。被害額も数十万円から、中には数百万円、一千万円を超える高額被害に発展する事例も報告されており、深刻な社会問題となっています。
占い詐欺と霊感商法の違いと共通点
占い詐欺とよく似た手口に「霊感商法」があります。どちらも人の不安につけ込む悪質な商法ですが、その特徴には違いがあります。両者の違いと共通点を理解しておくことで、被害を未然に防ぐことにつながります。
| 項目 | 占い詐欺 | 霊感商法 |
|---|---|---|
| きっかけ | 占いの鑑定(無料鑑定、チャット占いなど) | 街頭での声かけ、訪問販売、電話勧誘など |
| 中心となる手法 | 鑑定の引き延ばし、ポイント購入の要求、祈祷や除霊などの高額な追加サービス契約 | 「先祖の霊が…」などと不安を煽り、高額な商品(壺、印鑑、数珠など)を販売 |
| 主な舞台 | オンライン(占いサイト、チャット、アプリ)が中心 | 対面や電話が中心(近年はオンライン化も) |
| 関連する法律 | 詐欺罪、消費者契約法など | 特定商取引法、詐欺罪、消費者契約法など |
共通しているのは、相談者の「不幸を取り除きたい」「幸せになりたい」という切実な願いを悪用し、正常な判断ができない心理状態に追い込んで金銭を搾取するという点です。占い詐欺は、霊感商法がオンライン化した現代的な手口とも言え、より手軽に、そして気づかぬうちに被害に遭ってしまう危険性をはらんでいます。
【要注意】占い詐欺で実際に使われる危険な手口5選
占い詐欺に用いられる手口は年々巧妙化しており、誰もが被害に遭う可能性があります。ここでは、実際に多くの被害報告が寄せられている代表的な手口を5つご紹介します。ご自身が利用しているサービスに当てはまるものがないか、注意深く確認してみてください。
手口1 不安を煽り高額な祈祷や商品購入を勧める
これは、占い詐欺の中でも特に悪質な「霊感商法」に近い手口です。相談者が抱える悩みや将来への漠然とした不安に対し、「このままでは不幸になる」「あなたには悪い霊が憑いている」などと強い言葉で恐怖心を植え付けます。
そして、その不安や恐怖から逃れる唯一の方法であるかのように見せかけ、高額な祈祷、除霊、お祓いといったサービス契約を迫ります。また、「これを身につければ運気が上がる」と称して、相場をはるかに超える価格でパワーストーンのブレスレット、壺、印鑑といった関連商品を売りつけるケースも後を絶ちません。正常な判断が難しい心理状態に追い込んでから契約を迫る、非常に危険な手口です。
手口2 無料鑑定を謳い有料サービスへ巧みに誘導する
「初回無料鑑定」「お試しキャンペーン」といった魅力的な言葉で利用者を誘い込む手口です。多くの人が「無料なら安心」と考え、気軽に利用してしまいますが、これが巧妙な罠の入り口となっています。
無料鑑定の段階では、当たり障りのない内容や、利用者の興味をさらに引くような思わせぶりな鑑定結果だけを伝えます。そして、「あなたの運命を左右する重大なことが見えました」「この先を詳しく知るには特別な鑑定が必要です」などと告げ、最終的に高額な有料プランや個別鑑定へ誘導するのが典型的なパターンです。無料だと思って始めたはずが、気づけば多額の料金を支払わされていたという被害が多発しています。
手口3 ポイント購入を次々と要求するチャット占い詐欺
近年、スマートフォンアプリやウェブサイト上のチャット形式の占いで急増している手口です。これらのサービスは、メッセージ1通ごと、あるいは文字数ごとにポイントを消費する仕組みになっています。
悪質な業者は、鑑定と称して意図的に会話を引き延ばしたり、期待を持たせるような言葉で何度も返信を促したりします。「あと少しで鑑定が終わります」「次のメッセージで彼の気持ちがわかります」といった言葉で巧みに誘導し、利用者に何度もポイントを追加購入させることで利益を上げています。実際には、鑑定士とされる人物はマニュアルに沿って返信しているだけのアルバイトである「サクラ」のケースも少なくありません。
| チャット占い詐欺の特徴 | 業者の目的 |
|---|---|
| 鑑定結果を小出しにし、会話を引き延ばす | メッセージの送受信回数を増やし、ポイントを消費させる |
| 「もうすぐ願いが叶う」など期待を持たせる | 利用者の射幸心を煽り、ポイントの追加購入を促す |
| 鑑定士がサクラ(アルバイト)である可能性がある | 人件費を抑え、マニュアル通りの対応で効率的に利益を上げる |
手口4 有名鑑定士や特定人物の名前を騙り信用させる
テレビや雑誌などで活躍する有名な占い師や、歴史上の偉人、スピリチュアルな世界の権威とされる人物の名前を無断で使用し、利用者を信用させる手口です。「〇〇先生(有名占い師)から直接指導を受けた唯一の弟子」「あなたの守護霊は〇〇(歴史上の人物)です」といったように、偽りの権威性をアピールすることで、鑑定内容に信憑性があるかのように錯覚させます。
SNSの広告などで、実在する有名鑑定士の写真を無断で使用しているケースも報告されています。公式サイト以外で見かけた場合は、本人によるサービスかどうかを慎重に確認する必要があります。
手口5 恋愛成就などを餌に心理的に依存させる
恋愛の悩み、特に「復縁」や「片思い」といった切実な願いを持つ相談者をターゲットにした、非常に悪質な手口です。鑑定士は「私のアドバイス通りにすれば、必ず彼と結ばれる」「相手の気持ちを操ることができるのは私だけ」といった甘い言葉で利用者に期待を持たせます。
これを繰り返すうちに、利用者は「この鑑定士に頼らなければ願いは叶わない」と思い込むようになり、心理的に深く依存してしまいます。このマインドコントロール状態に陥ると、鑑定士の言うがままに高額な料金を支払い続けることになり、詐欺であると自覚することが極めて困難になります。気づいた時には、数百万円もの大金を失っていたというケースも珍しくありません。
もしかして占い詐欺?被害を疑うべきチェックリスト
「この占いは本当に信じていいの?」「高額な料金を請求されているけど、これって普通のこと?」そんな不安を感じていませんか。占い詐欺は、巧妙な手口であなたの心の隙間に入り込みます。少しでも違和感を覚えたら、一度立ち止まって客観的に状況を確認することが重要です。ここでは、占い詐欺の被害を疑うべき具体的なチェックリストをまとめました。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
占い師の言動・態度に関するチェック
占い師とのやり取りの中で、以下のような言動が見られた場合は注意が必要です。あなたをコントロールし、金銭を騙し取ろうとする詐欺師の典型的なパターンかもしれません。
| チェック項目 | 危険度と解説 |
|---|---|
| 不幸や災いを断定的に告げてくる | 「このままだと不幸になる」「先祖の霊が祟っている」などと具体的な根拠なく不安を過度に煽るのは危険な兆候です。冷静な判断力を失わせ、高額な商品やサービスを購入させるための常套手段です。 |
| 「自分にしか救えない」と特別感を強調する | 「あなたを救えるのは私だけ」「他の占い師ではダメ」といった言葉であなたを囲い込み、心理的に依存させようとします。健全な占い師は、相談者の自立を促すものです。 |
| 鑑定結果をわざと引き延ばす | チャットや電話占いなどで、意図的に会話を引き延ばし、ポイントや時間を消費させようとするケースです。鑑定と無関係な世間話が長かったり、同じような質問を繰り返したりする場合は注意しましょう。 |
| 家族構成や資産状況など、鑑定に無関係な個人情報をしつこく聞いてくる | 占いそのものに必要ないプライベートな情報を詳しく聞き出そうとするのは、あなたの経済状況を探り、いくらまでお金を出せるかを見極めるためかもしれません。 |
料金や支払い方法に関するチェック
金銭のやり取りには、詐欺の兆候が最も顕著に現れます。不透明な料金体系や異常な高額請求は、占い詐欺を強く疑うべきサインです。
| チェック項目 | 危険度と解説 |
|---|---|
| 鑑定料とは別に高額な祈祷料や除霊費用、商品を要求される | 数十万円から数百万円といった法外な金額の「特別祈祷」や「開運グッズ(数珠、壺、印鑑など)」の購入を勧められた場合、典型的な霊感商法であり、占い詐欺の可能性が極めて高いです。 |
| 「あと少しで願いが叶う」とポイントの追加購入を何度も促される | 特に占いサイトやアプリで多く見られる手口です。「あと〇〇ポイントで運命が変わる」などと期待を持たせ、次から次へと課金を要求し、やめられない状況に追い込みます。 |
| 料金体系が不明瞭、または事前に説明がない | 利用前に料金について明確な説明がなく、後から高額な請求をされるケースです。公式サイトなどに料金表が明記されていない、あるいは非常に分かりにくい場合も要注意です。 |
| 支払いを急かされたり、借金を勧められたりする | 「今日中に支払わないと効果がない」「消費者金融で借りてでも支払うべき」など、冷静に考える時間を与えずに支払いを強要するのは非常に悪質な手口です。 |
占いサイト・アプリのシステムに関するチェック
占いサイトやアプリ自体に、詐欺的な仕組みが組み込まれていることもあります。運営会社の信頼性やシステムの仕様にも目を向けましょう。
| チェック項目 | 危険度と解説 |
|---|---|
| 占い師ではない「サクラ」が返信している可能性がある | 鑑定士を名乗る人物からのメッセージが、誰にでも当てはまるような内容ばかりであったり、AIが生成したかのような不自然な文章であったりする場合、アルバイトなどがマニュアル通りに返信している「サクラ」の可能性があります。 |
| 運営会社の情報(会社名、住所、電話番号)が記載されていない、または虚偽である | 特定商取引法に基づき、事業者の氏名(名称)、住所、電話番号の表示が義務付けられています。これらの情報がない、あるいは検索しても実在しない場合は、詐欺目的の悪質サイトである可能性が高いです。 |
| 極端に良い口コミや体験談ばかりが掲載されている | サイト内に掲載されている「お客様の声」が、不自然なほど絶賛の嵐である場合、運営側が作成した自作自演の可能性があります。第三者が運営する口コミサイトなども参考にしましょう。 |
これらのチェックリストに複数当てはまる項目があった場合、あなたは占い詐欺の被害に遭っている可能性が高いと言えます。決して自分を責めず、まずは冷静にこれまでのやり取りや支払いの記録を整理することが、解決への第一歩となります。
占い詐欺の返金は可能?クーリングオフが適用されないケースとは
占いサイトや鑑定士に高額な料金を支払ってしまい、「騙されたかもしれない」と気づいたとき、真っ先に頭に浮かぶのが「支払ったお金は返ってくるのだろうか?」という不安ではないでしょうか。結論から言えば、占い詐欺で支払ったお金は、返金請求できる可能性があります。しかし、その方法としてよく知られる「クーリングオフ制度」が、占い詐欺のケースでは適用できないことが多いのが実情です。
この章では、なぜ占い詐欺でクーリングオフが使いにくいのか、その具体的な理由と適用されるケース・されないケースについて、法律の観点から詳しく解説します。
占い詐欺とクーリングオフ制度の関係
クーリングオフとは、特定商取引法(特商法)に定められた制度です。訪問販売や電話勧誘販売など、不意打ち性の高い特定の取引において、消費者が冷静に考え直す期間を与えるために、契約書面を受け取った日から一定期間内であれば、無条件で契約を解除できるというものです。
占い詐欺が悪質な霊感商法と判断され、鑑定士が自宅に押しかけてきたり、電話で執拗に勧誘されたりして高額な商品を契約させられた場合には、このクーリングオフ制度を適用して返金を求めることが可能です。
占い詐欺でクーリングオフが適用されない主なケース
しかし、近年の占い詐欺の多くは、インターネット上の占いサイトやスマートフォンアプリのチャット形式で行われます。このようなケースでは、残念ながらクーリングオフ制度を適用することができません。その主な理由を見ていきましょう。
通信販売(ネット占い・チャット占いなど)に該当する場合
インターネットやアプリを利用した占いは、法律上「通信販売」に分類されます。通信販売は、消費者が自らの意思でサイトにアクセスし、サービス内容を確認した上で申し込むため、不意打ち性が低いと判断され、原則としてクーリングオフ制度の対象外となります。多くの占いサイトの利用規約や特定商取引法に基づく表示には、「ポイント購入後の返金はできません」「サービスの特性上、返品・交換は受け付けておりません」といった記載があり、これが有効となってしまうのです。
自ら店舗(占い館など)に出向いて契約した場合
駅ビルや繁華街にある占い館などに、自分自身の意思で足を運んで鑑定を受けた場合もクーリングオフの対象外です。これも通信販売と同様に、自らの判断でサービスを受けているため、法律による特別な保護の必要性が低いと考えられているためです。
クーリングオフ期間(8日間)を経過した場合
仮に訪問販売や電話勧誘販売に該当するケースであっても、法律で定められた書面を受け取った日を1日目として、8日間が経過してしまうとクーリングオフの権利は行使できなくなります。詐欺だと気づくのが遅れると、この期間を過ぎてしまうことも少なくありません。
以下に、取引形態ごとのクーリングオフ適用の可否をまとめました。
| 取引形態 | クーリングオフの適用 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 訪問販売(鑑定士が自宅に来た) | 適用される可能性が高い | 不意打ち性が高く、特商法の対象となるため。 |
| 電話勧誘販売(電話で勧誘された) | 適用される可能性が高い | 不意打ち性が高く、特商法の対象となるため。 |
| 通信販売(ネット、アプリ、チャット占い) | 原則として適用されない | 消費者が自らの意思でアクセスするため対象外。 |
| 店舗での契約(占い館など) | 原則として適用されない | 消費者が自らの意思で店舗を訪れているため対象外。 |
クーリングオフ適用外でも返金の望みはあります
ここまで読むと、「ネットの占いだから返金は無理なのか…」と諦めてしまうかもしれません。しかし、それは間違いです。重要なのは、「クーリングオフができない=返金請求ができない」ではないということです。
クーリングオフはあくまで返金請求のための一つの手段に過ぎません。たとえクーリングオフが適用できなくても、占いサイト側の行為が「詐欺」や「脅迫」にあたる場合や、消費者契約法における「不実告知(嘘の説明)」「断定的判断の提供」などに該当する場合には、契約そのものを取り消して返金を求めることが可能です。次の章では、クーリングオフ以外の具体的な返金請求方法について詳しく解説していきます。
クーリングオフ以外の占い詐欺の返金請求方法を弁護士が解説
占い詐欺の被害に遭った際、多くの人がまずクーリングオフを考えますが、占いサービスはクーリングオフの対象外となるケースがほとんどです。しかし、諦める必要はありません。クーリングオフが適用できなくても、消費者契約法や民法に基づき、支払ったお金を取り戻せる可能性は十分にあります。ここでは、法律の専門家である弁護士が、クーling-off以外の具体的な返金請求方法を3つのステップで解説します。
占いサイト運営会社との直接交渉
返金請求の第一歩は、占いサイトの運営会社や鑑定士本人に対して直接交渉を行うことです。口頭やメールでの請求も可能ですが、後々のトラブルを避けるためにも「いつ、誰が、どのような内容を要求したか」を公的に証明できる「内容証明郵便」を利用するのが最も効果的です。
内容証明郵便には、以下の内容を明確に記載しましょう。
- 契約の経緯(いつ、どの占い師から、どのような鑑定を受けたか)
- 支払った総額と支払い方法
- 返金を求める理由(例:不安を煽られ高額商品を契約させられた、虚偽の説明があったなど)
- 返金を求める法的根拠(例:消費者契約法第4条の不実告知、詐欺取消など)
- 返金を要求する金額
- 返金の期限と振込先口座
個人で交渉する場合、相手に無視されたり、言いくるめられたりするリスクもあります。しかし、法的な根拠を示して毅然とした態度で請求することで、訴訟などのトラブルを避けたい業者が返金に応じるケースも少なくありません。
弁護士を通じた返金請求(インサイト法律事務所の事例)
個人での交渉が難航する場合や、精神的な負担が大きい場合は、占い詐欺に強い弁護士に依頼するのが有効な手段です。弁護士が代理人となることで、相手方へのプレッシャーが格段に増し、交渉を有利に進めることができます。
弁護士は、まず「受任通知」を内容証明郵便で送付します。これにより、悪質な業者からの被害者本人への直接連絡が止まり、精神的な平穏を取り戻すことができます。その後、弁護士は法的な観点から被害状況を整理し、業者側と粘り強く交渉を行います。
例えば、当事務所(インサイト法律事務所)が扱った事例では、「特別な祈祷をしないと不幸になる」とチャット占いで繰り返し言われ、数百万円を支払ってしまった方がいました。私たちは、消費者契約法の「断定的判断の提供」や「不安を煽る告知」に該当するとして業者と交渉。結果として、訴訟に至ることなく、支払額の約8割を回収することに成功しました。このように、弁護士が介入することで、個人では困難だった返金が実現する可能性が飛躍的に高まります。
支払督促や少額訴訟などの法的措置
交渉が決裂した場合、裁判所を通じた法的手続きを検討します。占い詐欺の返金請求でよく利用されるのが「支払督促」と「少額訴訟」です。
これらの手続きは、通常の訴訟に比べて費用や時間が抑えられるというメリットがあります。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。
| 手続き | 支払督促 | 少額訴訟 |
|---|---|---|
| 概要 | 書類審査のみで裁判所が相手に支払いを命じる手続き | 60万円以下の金銭請求に限定された簡易的な裁判 |
| 期間の目安 | 約1〜2ヶ月 | 約2〜3ヶ月(原則1回の審理で判決) |
| 相手の対応 | 相手が異議を申し立てると通常訴訟に移行する | 相手は通常訴訟への移行を求めることができる |
| メリット | 手続きが簡単で費用が安い。相手が無視すれば強制執行が可能。 | 判決が早く出る。証拠が揃っていれば勝訴しやすい。 |
どちらの手続きを選択すべきかは、被害額や手元にある証拠(鑑定士とのやり取りの記録、支払い明細など)、相手方の対応によって異なります。法的措置は強力な手段ですが、専門的な知識が必要となるため、どの手段が最適かを含めて弁護士に相談するのが賢明です。証拠が不十分な場合でも、弁護士が証拠収集の方法をアドバイスすることも可能です。一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。
占い詐欺の被害をどこに相談すべきか
占い詐欺の被害に遭ったかもしれないと感じたとき、一人で抱え込まずに専門機関へ相談することが解決への第一歩です。しかし、相談先によってその役割や対応範囲は大きく異なります。ご自身の状況や希望する解決方法に合わせて、最適な相談窓口を選ぶことが重要です。ここでは、主な3つの相談先の特徴と、どのような場合に利用すべきかを詳しく解説します。
消費者生活センター(消費者ホットライン188)
「まずは専門家の意見を聞きたい」「どこに相談すればいいか分からない」という場合に、最初に頼れるのが全国の消費生活センターです。消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話をかけると、最寄りの相談窓口を案内してもらえます。
消費生活センターでは、占い詐欺をはじめとする消費者トラブル全般に関して、専門の相談員が無料でアドバイスを提供してくれます。過去の類似事例や法律の知識に基づき、今後の対応策を一緒に考えてくれる心強い存在です。また、必要に応じて、事業者との間に入って交渉の仲介(あっせん)を行ってくれることもあります。
ただし、消費生活センターのあっせんには法的な強制力はありません。事業者が交渉に応じない場合や、返金を拒否した場合には、それ以上の強制的な措置を取ることはできません。あくまで中立的な立場でのサポートとなるため、法的手続きを視野に入れている場合は、次のステップを考える必要があります。
警察への被害届の提出
占い師やサイト運営者の言動に悪質性や犯罪性を強く感じる場合は、警察への相談も選択肢となります。特に、「支払わないと不幸になる」といった脅迫的な言動があったり、明らかに詐欺罪に該当すると考えられる悪質なケースでは、警察が動いてくれる可能性があります。
相談する際は、これまでの経緯を時系列でまとめたメモ、占いサイトとのやり取りのスクリーンショット、支払い履歴などの証拠を持参するとスムーズです。被害届が受理されれば、刑事事件として捜査が開始され、犯人の検挙につながる可能性があります。
注意点として、警察の主な目的は犯人を逮捕し処罰することであり、被害金の回収を直接行ってくれるわけではないという点を理解しておく必要があります。また、民事不介入の原則から、単なる契約上のトラブルと判断されると、積極的に介入してもらえないケースもあります。返金を最優先に考えるのであれば、弁護士への相談がより直接的な解決策となります。
占い詐欺に強い弁護士への無料相談
「高額な料金を支払ってしまった」「確実に返金してほしい」「業者との交渉をすべて任せたい」という方にとって、最も強力な味方となるのが弁護士です。特に、占い詐欺や消費者問題に精通した弁護士に依頼することで、迅速かつ有利な解決が期待できます。
弁護士は、被害者の代理人として、内容証明郵便の送付による返金交渉、支払督促、さらには少額訴訟や通常訴訟といった法的手続きまで、返金を実現するための一連のプロセスをすべて代行してくれます。法律の専門家が介入することで、悪質な占いサイト運営会社も無視できなくなり、交渉に真摯に応じるケースが多くなります。
多くの法律事務所では、占い詐欺に関する初回相談を無料で行っています。まずは無料相談を利用して、返金の可能性や必要な費用について確認してみるとよいでしょう。費用倒れが心配な場合でも、被害額に応じて着手金無料の成功報酬制を採用している事務所もあるため、諦めずに相談することが大切です。
| 相談先 | 主な役割 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 消費者生活センター | トラブル解決のための助言・あっせん | 無料で相談できる・中立的なアドバイスがもらえる | 法的強制力がない・返金請求の代理は不可 |
| 警察 | 犯罪の捜査・犯人の検挙 | 悪質な業者を処罰できる可能性がある | 返金が主目的ではない・民事不介入の原則がある |
| 弁護士 | 代理人としての返金交渉・法的手続き | 返金実現の可能性が最も高い・交渉を全て任せられる | 費用がかかる(無料相談・成功報酬制あり) |
まとめ
本記事では、近年急増している占い詐欺の危険な手口と、被害に遭った際の具体的な返金請求方法について解説しました。占い詐欺は、無料鑑定をきっかけに不安を煽り、高額な商品購入やポイント課金へ誘導するなど、手口が非常に巧妙化しており、誰でも被害者になる可能性があります。
もし占いサイトや鑑定士に高額な料金を支払ってしまった場合でも、返金を諦める必要はありません。占いサービスはクーリングオフの適用が難しいケースが多いですが、詐欺や錯誤を理由とした契約の取消しを主張し、運営会社との交渉や弁護士を通じた請求、支払督促といった法的措置によって返金を受けられる可能性があります。
「もしかして占い詐欺かも?」と感じたら、一人で悩まず、まずは消費者ホットライン「188」や警察、占い詐欺問題に精通した弁護士といった専門機関へ速やかに相談することが、被害回復への最も重要な第一歩です。
